【第10回】 JTBとエクスペディアが提携?

 以前のブログで、日本の旅行会社は世界の旅行会社とどう戦うのかという記事を掲載しましたが、とうとう日本最大の旅行会社と世界最大の旅行会社との提携が発表されました。プレスリリースにおいては、両社でWIN-WINの関係を築く、とか報道されていますが、どうなることでしょう? 私の見解は‥

 

 旅行商品の構成要素として”顎・足・枕”がありますが、現在の主流のツアーは”足:移動手段”と”枕:宿泊”から構成されております。エクスペディアの戦略は、この枕の部分を世界中から直接(もしくは間接的にでも)仕入れ、それを世界中の人々に販売するというものです。足の部分に関しては、最近では航空会社が旅行会社はずしとも思われるような直接販売をどんどん仕掛けてきておりますので、この枕を制するというのが旅行会社に残された最後の道になるのです。エクスペディアもツアーを販売してますが、航空に関しては、航空会社のPEX(正規割引運賃)をそのまま販売していることが多く、そこからの利益というのはほとんど考えておりません。基本的には宿泊施設が売れればいいというスタンスなのです。
 もちろん世界中の人々が利用する旅行会社ですので、顧客数は半端ない数値となります。そのスケールメリットをいかして仕入れも安く交渉しているのです。

 

 日本の旅行会社も世界の旅行会社と戦うには、世界に打って出て、直接仕入れ、日本以外の国の人々にも販売していかなければ生き残れないと思っておりましたが、今回の提携により、JTBは世界に打って出ることをなかばあきらめてしまったのではないでしょうか。両社においてもWIN-WINの関係を築くとは言ってますが、エクスペディア通しで、
国内の旅館の販売が伸びれば、その実績をもとにエクスペディアがそれら旅館に対して直接契約を結ぶ、もしくはJTBを利用して有利な条件を引き出すということをやってくるかもしれません。
 そうなると旅館のJTB離れも起きてくるかもしれません。

 

 よって、以前は国内においては敵なしだった電機産業の日本企業も韓国・中国・台湾企業にやられたように、JTBもなっていくような気がしてなりません。これまで世界でも有数の旅行会社としてやってきたJTBがこのような戦略に出ることに寂しい思いがしてなりません。

 

 

 ただ、その他の旅行会社では、世界に打って出始めているところもあります。リアルではHIS、ネットでは楽天トラベルなどがそうです。ぜひ、それらの旅行会社においては、エクスペディアを脅かすような存在に育ってほしいと、心から願います。

 

Have a Nice Trip!

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コメント: 2
  • #1

    sextelefon (火曜日, 31 10月 2017 20:56)

    najchlubniejszy

  • #2

    tutaj (金曜日, 17 11月 2017 23:31)

    galany

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