【第6回】 尖閣問題等の影響について

 韓国竹島問題から始まり、最近ではもっぱら中国との尖閣島領土問題が様々な方面で問題視されていますね。ニュースでも報道されておりますが、これが旅行業界でも非常に影響を受けております。つくづく旅行産業って、平和産業なんですよね。
このままの状態が続くと日本の旅行業界はどうなっちゃうのでしょう?

 

 実は竹島問題のときは、旅行はさほど影響を受けませんでした。両国民とも政治と経済・娯楽は別と割り切れる国民性を持っていたためではないでしょうか。多くの国民の生活に余裕があるということでもあるかもしれません。それが尖閣問題においては、かなりの影響を受けております。これは中国がGDP2位になったにも関わらず、急速な経済の伸びについていけない国民もいて、貧富の差が激しくなったためと思います。きつい生活をおくっている方々が、日頃の鬱憤をはらすために声高に愛国心を掲げて、そのパワーがあまりにも強いために、中流層以上も攻撃の的になることを避けて自粛しているのだと思います。
 現にこんなご時世だから日中の往来を盛んにしようと中国の春秋航空がキャンペーンを打ちましたが、2,3日で中国世論につぶされました。そんなことをしていると、お互いの国にとってマイナスなんですが‥。

 

 実際、この問題が起きてから、中国からの訪日客が激減して、旅行業界だけでなく、観光地や商業界でも打撃を受けております。時期的には中国は国慶節という連休シーズンということで、日本に行こうとしていた人が韓国をはじめ、東南アジア各国に散らばりました。それによって、各観光地は中国人であふれ、日本からそれらの国へ旅行に行こうと思っても予約が取れない状態になりました。これが続くとどうなるかというと、東南アジア各地は中国人がどっと押し寄せる上客となり、これまで日本人が多かったところでも、中国人を優先させるようになります。そうなると、日本からの予約が取りにくくなったり、値段が高くなったりすることも十分考えられます。

 

 せっかく今年は日本の旅行業界にとって、過去最高の勢いで、アウトバウンド(日本からの旅行)も、インバウンド(外国から日本への旅行)も伸びていたのに、一気に勢いが止まってしまいました。
 過去にも前回の尖閣問題、9.11、湾岸戦争等々、こういう事態が発生しましたが、旅行というのは有事には弱い業界ですね。逆に言えば、旅行が盛んに行われているという状況は世界が平和な証です。早くそのような状況になってほしいと願うばかりです。でないと余力のない旅行会社、特に中国がメインの旅行会社はどんどん潰れていくことでしょう。

 

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